食品用3Dプリンター「Procusini5.0」導入レポート

食品用3Dプリンター「Procusini5.0」導入レポート

以前、こちらの記事でもご紹介した、食品用3Dプリンター「Procusini5.0」。
今回は、材料充填からプリントまでの具体的なプロセスや、チョコレートでの造形に適した3Dデータのポイントについて、レポートをお届けします。


プリント方法
材料は、付属のシリンダーに充填します。上からシリンダー内の材料をピストンで押し出すことにより、ノズルから適量ずつ出てきて積層されていく仕組みです。Procusini専用の材料が複数販売されており、シリンダーの形に合わせた形状でフィルムで包まれています。

専用材料のセッティング方法は簡単です。
まず、フィルムで包まれている材料の端を切り落とし、切り落とした面をノズル側に向け、シリンダーに挿入します

マシンのフロントパネルから、使用する材料の種類を選択します。チョコレートは温めて柔らかくする必要があるため、自動で最適な温度まで予熱が開始されます。


チョコレートは、高温で溶かしすぎるとサラサラになってしまい、積層することができません。また、溶け方が足りないと粘度が高すぎて、細いノズルから押し出すことができなくなってしまいます。Procusini5.0は、専用のチョコレートであれば、予熱〜造形中の温度管理を自動で行ってくれます。

15分ほどかけ予熱が終了すると、造形のスタンバイが完了します。
データを保存したSDカードを本体に挿入し、フロントパネルからプリントするモデルを選択します。
自動で高さ検知や、ノズルからの材料押し出しテストを行い、その後プリントが開始されます。

専用材料の設定では、チョコレートは1mm径でプリントされる


専用の材料以外でも、シリンダーに充填できるペースト状の食材であれば、造形は可能です。立体的な形にするには、積層できる程度の固さを維持できるという点を考慮して、材料開発をする必要があります。
専用スライサーソフト「Procusini Club」には、オリジナルの材料のプリントをするための、各種パラメーターの調整モードもあり、材料の予熱温度や予熱時間、プリントの速さ、インフィル量の調整などができます。



データの準備 – Procusini Club –
3Dモデルは、一般的な3Dプリンターと同じく、STL形式のものを準備します。
それを専用のスライサーソフト「Procusini Club」に取り込んで、プリントデータに変換します。
以下のような色々なモードがあり、3Dモデルを用意していなくても、ソフトの中で文字や線のデータを作成できるものもあります。

Procusini Club 造形モード選択画面

3D objects・・・オリジナルの3Dモデルをプリント用データにする
Outline Own stl files・・・オリジナルの3Dモデルをアウトライン(外壁)のみのデータにする
3D objects serial production・・・3D objectsで過去に取り込んだデータを複数配置できる
Texts series production・・・Letteringで過去に作成した文字データを選択できる
Logos・・・jpgかpng形式の画像(ロゴなど平面的なもの)を送信すると、プリント用データにして返信してくれるサービス
Freehands drawing・・・手描きでソフト上に直接描き込んだイラストなどがプリント用データになる
Text messages・・・ソフト上で入力した文章をデータにする
Lettering・・・ソフト上で入力した名前などの短文を、連続した1つの形状のデータにする
Trace outlines・・・画像を取り込みその上をなぞると、なぞった線がプリント用データになる
Molds・・・オリジナルの3Dモデルを、器のように外壁と底面のあるデータにする


“Outline own stl files”は、モデルの外壁だけを作成するモード、”Molds”は、底面と外壁を作成するモードです。オリジナルの3Dデータを読み込むと、それぞれの形状に自動で変換します。外壁は1mm厚で、1mm径でノズルからチョコレートが出力されているため、一筆描きのような動きで進んでいき、造形が比較的早く進みます。また、”Molds”は、中央にできた穴に違う材料を入れて、チョコレートの器のように使用することもできます。


“Text messeage”や”Lettering”は、ソフト状で入力した文章を3Dプリントできます。
文字も、Moldsなどと同じく一筆書きのようにプリントが行われるため、高さをあまり高くしなければ、比較的早く造形が可能です。ケーキやスイーツのデコレーションとして上に載せたりして使用するのにも適しています。

“3D objects”は、モデルの中身のインフィルを作成します。上部が閉じた形を作ることができます。

サポートはつかない仕様になっているため、用意する3Dモデルは、サポート不要で造形できる形状である必要があります。
また、プラスチックを材料とする3Dプリントとは材料の性質が異なるため、サポート不要の形状についても考慮する必要があります。
試しに、Thingiverseからダウンロードした、サポート不要となっていた卵型のデータをプリントしてみました。

やはり、チョコレートの柔らかさ、また冷え固まるまでの時間など、プラスチックを材料とした3Dプリンターとは、データ作りから少し考え方を変えていかなければならない部分はあります。
しかし、3Dデータさえあれば、型を制作せず、好みの形状を1つから作ることができるので、バラエティに富んだデコレーション作成や、オーダーメイド品のカスタマイズなど、幅広い商品展開が期待できる機材だと感じました。


弊社は、この食品用3Dプリンター「Procusini5.0」の正式販売代理店となっております。機材や材料の販売、導入トレーニングのご用命は随時受付しております。
また、Procusini5.0を使用したイベントの実施や、製作相談も承っております。3Dスキャン→チョコレート3Dプリントなど、他のデジタル機器との組み合わせも可能です。
興味のある方、アイデアをお持ちの方は、お気軽にお尋ねください。

Procusini公式サイト
https://www.procusini.com/

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