イベントレポート|ジュニアラボスクール
2023年8月、神奈川大学みなとみらいキャンパス ラボ(ファブラボみなとみらい)にて、小学生、中学生向けのデジタルファブリケーション活用講座『ジュニアラボスクール』を開催しました。
「ひとりでデジタルものづくりができるようになろう!」をコンセプトにしたこのイベントに、8名の小学生が参加しました。3日間の講座を通して、データの作り方や機器の操作を覚えて、デジタル工作スキルを身につけます。
主な使用ソフトは、どなたでも無料で使える3Dモデリングソフト「Tinkercad(Autodesk社)」です。
ブラウザ上で操作でき、パソコンへのダウンロードが必要ないため、インターネット環境とPCがあればどこからでも自分のアカウントにアクセスできます。操作方法も直感的で、簡単に3Dモデリングが可能なため、初心者の方やお子様にオススメのソフトです。
1日目
「デジタルファブリケーション」について紹介した後、Tinkercadの基本の使い方をレクチャーしました。
初日はソフト練習のみでしたが、参加した小学生たちは、スタッフが驚くような速さで操作方法を学び、吸収していきました。講座の開催時間は10時から12時まででしたが、終了後もずっとラボに残り、モデリングに熱中する姿も。とても集中して、楽しんで取り組む姿がとても印象的でした。
2日目
Tinkercadでオリジナルデザインのネームプレートを制作します。
1日目で学んだ操作を思い出しながら、様々な機能を用いて思い描く形状を作っていました。
データができた方から、3Dプリンターでプリント。このプリントの方法も、自身でできるようレクチャーします。作ったデータを「スライサーソフト」と呼ばれる、3Dプリンター用の変換ソフトへ。データの変換が済んだら、SDカードにデータを保存し、ついに3Dプリンターでプリントします。
自分で作ったデータが立体的にプリントされていく姿に、みんな興味津々。床に座り込んで、じーっとプリントされる様子を眺めていました。
3日目
出来上がったプリント品の発表会。ワークシートに、アピールポイントを自由に書き込みます。
可愛いキャラクターを添えたプレートや、いろいろな形に挑戦したプレート、マニキュアやカラーペンを使ってカラフルに仕上げたプレート、時間をかけて好きな野球の球団を全部作った力作まで、いろいろな作品が出揃いました。作品を見ただけではわからないこだわりポイントもたくさんあり、とても楽しい時間となりました。
発表会の後は、アドバンス編として、レーザーカッターの紹介をしました。Tinkercadは3Dモデリングでなく、レーザーカッター用のカットデータを作ることもできます。データの作り方を実演し、カットの様子を見学していただきました。
図形やアルファベットを切り終わったら、好きな模様や色を塗ってボンドで貼り付け。レーザーカッターバージョンのネームプレートが完成しました。
講座の後、すぐにレーザーカッターの講習を受け、自ら使ってみる小学生もいました。また、夏休みの間、何度もラボに通ってものづくりに取り組んでいる小学生も。学んだことをすぐに吸収して形にする勢いに、スタッフ一同が驚きと喜びを感じたイベントとなりました。
「デジタルでつくる」ということにハードルを感じてしまう方も多いと思いかもしれませんが、ぜひ気軽にこのラボを活用して、新しいものづくりに挑戦してもらえたら嬉しいです。
ファブラボみなとみらいは、学生だけでなく地域にもひらかれている、デジタルファブリケーションスタジオです。
小学生から会員になることができます。利用方法やオープンカレンダーは、オフィシャルサイトをご確認ください。
2021年度より当社が運営をお手伝いしています。
https://www.kanagawa-u.ac.jp/cooperation/project/fablab/