イベントレポート| 名刺ケース作り

2023年5月29日、神奈川大学みなとみらいキャンパス ファブラボみなとみらいにて、レーザー加工機でMDF製の名刺ケースを製作する学生向けワークショップを開催しました。

2.5mm厚のMDFを材料に、箱状の名刺ケースをつくります。
事前に準備された絵柄の中から、彫刻、もしくはカット加工で好きなデザインを入れることができます。
ケースは、事前にスタッフがAdobe Illustratorで設計しました。外箱と内箱に分かれており、スライドさせることで名刺を取り出すことができる構造です。ケースがどのように設計され、組み立てられているかの解説を行なった後、レーザー加工機でパーツを加工し、組み立てる作業を体験してもらいました。

ケースの内箱は、スライドさせた際に外箱から抜けてしまわないよう、ある程度のところで止まる構造になっています。また、名刺を取り出しやすいよう内箱の底は指を通すことができるようになっています。
MDF板で噛み合わせの構造を作るときは、0.3mmほど差し込む側が大きくなるように設計するのがコツです。噛み合わせの箇所をあえてきつめに作ることで、接着剤を使わずに組み立てられます。素材の強度もあって組み立てにはコツが必要でしたが、スタッフのサポートのもと無事完成させることができました。

平面パーツの組み合わせで、立体的かつ、動かせる構造を作るためには、どのような設計をすればい良いか、自身で組み立てる体験を通じて学ぶことができたようです。参加した学生も興味深そうに構造を観察していました。
日頃、授業ではラボを利用しない学部の学生も多く参加し、「自分たちもラボを使う授業を受けたい」「もっと色々なものをつくってみたい」といった感想もいただきました。このイベントをきっかけに、デジタルものづくりに興味を持ち、ファブラボみなとみらいへ通ってくれるようになれば嬉しいです。


WS開催後は、学生が自由に制作に活かせるよう、名刺ケースの図面データをラボ内で公開しました。サイズをアレンジして製作に挑戦する学生や、アクリルでパーツを加工し、UVプリンターでの印刷を計画している学生もいました。アレンジにあたり、寸法を間違ってしまったり、素材が変わったことによる組み立て難度の変化があったりと、苦戦している様子も伺えましたが、皆さん試行錯誤して制作に取り組んでいました。どんなケースが出来上がるのか、完成が楽しみです。

ファブラボみなとみらいは、学生だけでなく地域にもひらかれている、デジタルファブリケーションスタジオです。小学生から会員になることができます。利用方法やオープンカレンダーは、オフィシャルサイトをご確認ください。
2021年度より当社が運営をお手伝いしています。
https://www.kanagawa-u.ac.jp/cooperation/project/fablab/