Formnext 2022 フォトレポート

3Dプリンティング技術に関する世界最大規模の展示会「Formnext(フォームネクスト)」。
2015年以降、毎年11月にドイツ・フランクフルトで開催されています。
11月15日から18日の日程で開催された本展を訪れました。

2020年と2021年は、世界的なCOVID-19の影響により、オンラインに重点が置かれていました。そのためか、出展者来場者共に、あまり盛り上がりをみせることはなかった印象です。ひさしぶりのリアル展示会、出展者数は約800社。コロナ蔓延前の2019年とほぼ同等までその数が戻ってきたことになります。展示面積は、2019年とほぼ同等の約5万㎡。ビッグサイトで言うと、東1ホールから東6ホールまでの全てが、3Dプリンティングテックの企業で埋まることに等しい数です。その規模の大きさを感じられるのではないでしょうか。

Formnextの出展カテゴリーは、大枠で次のように分けられます。「3Dプリンティング装置」「設計や製品開発ソフトウェア」「プリント材料」「後処理や前処理の装置」「品質管理や計測」「トレーニングやコンサルティング」「研究開発」など。3Dプリンティングテックは「Additive Manufacturing(付加製造)」とも称されるため、会場では“Additive Manufacturing”や“AM”という言葉をよく目にしました。

Formnext 2022

さてここからは、多数の写真を交えながら、Formnext 2022の様子をレポートします。
この記事を読まれている方それぞれに、独自の視点があると思いますのでコメントはあえて控え、フォトレポートとします。

Formnextを彩る3Dプリンティング

会場ではあちらこちらに、3Dプリンティングされたディスプレイを見つけることができます。
大型の3Dプリンターが多く並ぶ展示会ならではの大型構造物や、ジェネレーティブデザインされた金属プリント、彩り豊かなマテリアルを活かした展示什器など、アイデアを刺激するものばかりです。

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イタリアの大型3Dプリンター Breton Genesi

以上、会場の様子を紹介しました。
今回、会場全体を歩いて感じた変化は「自動化」「後処理」「サスティナビリティ」の3要素です。
FFF/FDM方式でのプリントアウトからテーブルセットまでの一連の流れを、ロボットアームなどが対応し「自動化」する機器がいくつかのブースに並んでいました。極力、人が介在をしない3Dプリンティング製造が多様に開発されています。
そして「後処理」については、展示メーカーこそ多くなかったものの、出展されていた機器類は非常に魅力的なものが多くありました。使い勝手の良さそうな機器のひとつは、展示期間中に日本国内代理店さんの取扱い開始がリリースされていました。最後は「サスティナビリティ」。現代のものづくりにおいて無視できない話題ですが、特に樹脂(プラスティック)を多用する3Dプリンティング製造において、重要視すべきテーマのひとつです。19年に増してこれらの話題を取り上げているブースが多くありました。

写真を見てお気づきのように、さまざまな大型機器が並んでいるのがこの展示会の特徴です。なかなかこの数を一同に日本国内で見ることはできません。これだけ製造現場で活用されている機器を見ると、3Dプリンティングテック『産業』を体感することができます。ものづくり産業のこれからの標準を理解する上で、必見の展示会です。

■リンク集
来年の開催は23年11月7日から10日に開催されます。
Formnext2023オフィシャルサイト
期間中に開催された各セッションの様子は、Formnext.TVで閲覧することができます。
Formnext.TV