ファブラボ世界会議”Bali Fab Fest”開催

2022年10月12日〜22日に、ファブラボ世界会議「Bali Fab Fest」が開催されます。
今年の開催地はインドネシアのバリ島です。

ファブラボ世界会議とは、世界中のファブラボ運営者に加えて、学術研究者やデジタルファブリケーション領域の専門家、機材メーカー、政府関係者が一堂に集まり、デジタルファブリケーション(デジタルものづくり)の未来や、デジタル技術に起因するイノベーションや教育、街づくりについて、発表や議論、実践をおこなう、年に一度のビッグミーティングです。

昨年はカナダ・モントリオールにて開催されました。
COVID-16の影響もあり、主にオンラインでの開催となりましたが、世界各国から自由に視聴でき、またMIT(マサチューセッツ工科大学)のライブツアーが開催されるなど、オンラインの良さを活かした内容となっていました。
イベントレポート|ファブラボ世界会議「FAB16」

久しぶりのリアルミーティング開催となるBali Fab Festのテーマは「Designing Emergent Realities」。ローカルとグローバルな知識・技術を活用して、島の経済を変化・加速させていくことを目標に、11日間の会期中、さまざまなプログラムが開催されます。


ホームページに掲載されている開催予定のワークショップを見ていると、

SUSTAINABLE LOCALITIES:A MATERIAL TOOLKIT
(地域で入手できる持続・再生可能な素材や、廃材などを特定・調達・分類・展示して、メーカーが使用するのに適した環境に優しい素材のオープンソースライブラリーを作成する)
IMPLEMENTING DIGITAL FABRICATION ON TRADITIONAL FABRIC(BATIK) TOWARDS TO SUSTAINABILITY
(伝統的な布地(バティック)へのデジタルファブリケーションの導入と持続可能性を追求する)

など、地域ならではの資源や文化を生かし、産業やデジタルファブリケーションと融合させるための試みもあり、大変興味深いラインナップとなっています。

4日目の夜には、恒例イベントであるFab Academyの卒業式も開催されます。

【FabAcademyとは】
MITのニール・ガーシェンフェルド教授による(ほぼ)あらゆるものをつくるためのオンライン講義です。毎年世界各国のファブラボから200名程度の学生が参加し、3Dモデリングから回路設計、プログラミング、機構設計など、モノを作るためのあらゆる技法を学びます。
ファブアカデミーは、毎週水曜日に行われるニール・ガーシェンフェルド教授の講義がコースの中心になります。 水曜日の講義では、前半90分が前週の課題発表、後半90分がその週の講義になります。課題発表では、世界中の学生が前週から取り組んできた内容について英語で説明をします。 課題の製作は世界各国にあるファブラボで行われ、レーザーカッター、3Dプリンタなどのデジタル工作機械を利用して行います。
最終課題は、自分のアイディアを基に、半年を通して学んだ技術を総合的に組みあわせ、世の中にないプロトタイプの設計・製作を(ほぼ)一人で挑み、最終プレゼンテーションを行います。
参考:https://www.fabacademyjapan.org

会場は、バリ島南部にあるコミュニティ文化空間「ジンバラン ハブ」。
美しい南国の空気を感じながら、世界のFABBERと交流ができる夢のようなひとときになりそうです。
今年はどのようなワークショップやトークセッションが開かれるでしょうか。

公式サイトはこちらから→ Bali Fab Fest