小型レーザー加工機「xToolD1」機材レビュー

現在、クラウドファンディングにて目標を遥かに超える達成率を突破し、大きな注目を集めている小型レーザー加工機「xToolD1」のデモ機を使用する機会をいただきましたので、その感想をレビューします。
※今回のレビューは2021年11月時点のもののため、実際にクラウドファンディングのリリース品が手元に届く2022年1月下旬時点とは仕様が異なる可能性があります。

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教育業界のトップランナーがレーザー加工機を開発!誰もが簡単に使える高性能な「xToolD1」

xToolD1は、デスクトップタイプのレーザー加工機です。製品サイズを測ってみたところ、約600mm×590mm×140mmとかなり小型で、持ち運びも可能。使わない時には立てかけて収納することもできます。パワーは10W、5Wと2種類あります。
カバーの無いフルオープンのスタイルです。

販売元は「makeblock」。こども向けプログラミングツールに主力を置く中国・深圳の会社です。2020年にメイカー向けのデジタルファブリケーション機器に特化したサブブランド「xTool」を立ち上げ、誰もが利用できるデジタル工作ツールとして提供できるよう製品開発を進めています。
日本法人も設立されているため、日本語化された説明書やソフトを使用できるほか、販売元からのアフターサポートも受けることができます。これまで、比較的安価な家庭用のデジタル工作ツールは、日本語対応の専用ソフトが無かったり、不明な点はインターネットで検索し自力で調べて解決するなど、ユーザー自身の対応力が求められるところが多かったので、この日本法人によるサポートはかなり心強いのでは無いでしょうか。

宅配便で届いた段ボール箱は、片手で抱えられるほどコンパクトで軽量。

中にはフレームやレーザーヘッド、電源アダプタ、防護ゴーグルなど、必要なものが一式入っている。


組み立ては、4本のフレームのねじ止めと、レーザーヘッドが動くバーの取り付け、簡単な線の接続などのみで、開封からものの15分程度で完了しました。
加工できる面積は406×432mmと、A3サイズよりも大きめなサイズの加工が可能です。

レーザー光の焦点合わせは、レーザーヘッドの右側についている専用の治具で行うことができます。
まずネジを緩めてレーザーヘッドを持ち上げ、素材をヘッドの下に入れます。焦点合わせ用治具を下ろして先端を素材に当て、高さが決まったらレーザーヘッドのネジを締めます。再度治具を上にあげたら完了です。
ヘッドごと手動で動かす仕組みで、PCからの機材操作などは必要ないため、電源を入れる前にヘッドの下に手を入れる作業を済ませておくことができます。

PCとの接続は、有線、もしくはWifiで行います。
使用するソフトは「Laserbox」という専用のものをダウンロードします。
データはsvg形式で用意できれば、Adobeのillustratorはもちろんのこと、inkscapeなどのフリーソフト、CADやpowerpointでも作成可能です。
こちらのソフトは学校に導入例の多い「makeblock」というレーザー加工機と同じものを使用しているため、余計な機能が少なくシンプルになっています。初めてレーザー加工機を導入する方も、少し練習すれば問題なく使えるようになるのではないでしょうか。

専用ソフト「LaserBox」に加工データを取り込む

それぞれの線や面の設定を終えると、切断加工部分は紫色に、彫刻加工部分はオレンジ色になります。

加工パワーの強さは、あらかじめ入っている木やアクリル、金属などの加工パラメータから選ぶことができるため、初めて加工する素材でも、ある程度の参考値を得ることができます。切断の場合は、素材の厚みも選ぶことができます。
また、強さやスピード、加工回数はそれぞれ個別に調整ができるので、テスト加工を繰り返し最適なパラメータを得ることも可能です。

加工時はかなり強い光が発生するため、付属の防護ゴーグルの装着は必須。

一般的な大型レーザー加工機は、蓋を開けると加工停止するといった安全機能がついているのですが、こちらはカバーがないため、連動した安全機能がありません。加工時には事故の無いよう、細心の注意を払う必要があります。
このxToolD1は、レーザーヘッドの先のオレンジの囲いが素材とレーザーヘッドの隙間を狭めており、加工中に誤って隙間に手などを入れてしまう危険性は下がっていると感じました。
また、加工に失敗してしまった時や急いで加工中止したい時は、機材についている銀色のボタンを押せば一時停止するので、即座に操作が可能です。

シナベニヤを使用した。プリセットパラメーター(BaseWood)で、彫刻・カットともに精度高く加工できた。
裏面は少しヤニ汚れが染み込んでしまったため、材料を浮かせる治具などが必要かもしれない

オプションで販売されている調整脚をつけると、厚みのある材料への加工も可能です。
加工できる素材のサイズの制約が少ないので、本体からはみ出るサイズの長いフレームの一箇所に彫刻加工をすることができました。

あらかじめ気をつけたいポイントは、加工する際に発生する煙が空中にそのまま放出される点です。
カットの際は特に臭いや煙が発生するため、作業内容によっては、レーザー加工機の設置環境に工夫が必要です。
半屋外のガレージなどがあればそういった場所への設置が適していると思いますが、そうでない場合は、煙を屋外に送ることができる場所や設備があると安心です。
ユーザーの中には、オリジナルの機材カバーと集塵機設備を自作している方もいらっしゃるとのことで、そういったDIYもメイカーには楽しいものづくり要素かもしれません。


xToolD1を使用してみて、まず外観のスタイリッシュさと、立てて収納できるコンパクトさに驚きました。電源さえあれば屋外でも使用できる持ち運びやすさは、普段大型のレーザー加工機を使用している私達にはとても新鮮でした。
また、手軽に導入できる価格帯も大変魅力的です。レーザー加工機のサイズや値段がネックでなかなか導入ができなかった方にも、手が届きやすいものになっていると思います。

加工精度も十分高く、写真のハーフトーンの濃淡が彫刻で鮮明に再現可能な点や、素材によりますが、約6mm厚までカットできる十分なパワーを備えている点など、コンパクトながらに高性能な機材だと感じました。
設置場所や使用環境に気を配ることは必要ですが、ユーザーの工夫次第で幅広く活用できると思います。


このプロジェクトの支援は11月30日までとなっています。
機材や加工の様子がわかりやすい動画の他、どんなものが作れるのかといった作例もたくさん掲載されています。興味のある方はぜひ一度ご覧ください。

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