◎デジタル工房の企画/運営/コンサルティングなど

デジタルものづくり工房、ファブスペースの企画から運営まで一貫して行います。豊富な専門知識とクリエイティブなマインドで店舗運営を行うと共に、シーズンや用途に合わせたオリジナル商品開発をご提案しています。企業内工房、店舗、公共施設など運営形態もご相談ください。このページでは、弊社が運営する各拠点の取り組みをご紹介します。

【制作事例】STEAMボード

広島工業大学高等学校は、2022年度「K-STEAM類型 CL(Creative Learning)コース」を新設しました。STEAM教育に根ざしたカリキュラムから教科横断的なマインドを育み、これからの社会で生き抜く力を身につけることをめざします。弊社では、カリキュラムの拠点となる教室や工房のコンセプトづくり、機材選定、必要アイテム選定、教室デザインを担当しました。

今回は、カリキュラムの新設に伴い、受験生向け実施された「オープンスクール」でお披露目した、弊社製作による「STEAMボード」を紹介します。平たく言えば「STEAM」の5文字を表す看板ですが、このカリキュラムで何ができ、何が行われようとしているのかを表す仕掛けを盛り込んだ内容になっています。

CLコースの教室や工房には、大小様々なデジタルファブリケーション機材が並びますが、受験生にはそれらで何ができるかピンとこないこともあるでしょう。「STEAMボード」は、CLコースでできることを様々な作例に落とし込んで、全体の文字を構成する仕掛けになっており、各作例を眺めるだけでものづくりのヒントになることを狙っています。

STEAMの「S」

全ての文字に共通するポイントとして、文字をランダムにカットしてできる各ピースを、それぞれ異なる素材や加工方法で全体の文字を構成しています。土台にはF10号のキャンバスを用いて、出来上がったピースを貼り合わせて看板にしています。

「S」はレーザーカッターでできる様々な加工を、木材やアクリル、革に施しました。全体的に茶色い素材が多い中で、アクリルや着色したオイルが良い挿し色になりました。

STEAMの「T」

「T」は3Dプリンターにフォーカスして構成しました。現場にも導入されている2種類の3Dプリンター(Sindoh製FFF式3Dプリンター、FormLabs製光造形3Dプリンター)で、色と形にバリエーションをもたせました。造形を途中で止めることで、インフィルの構造をテクスチャーに活かしたり、ジェネレーティブモデルを加えることで、看板自体が教材サンプルになるような仕掛けになっています。

STEAMの「E」

「E」は、キャンバス地を枠から一度取り外し、直接機械刺繍することで表現しました。モチーフの縫い方に変化を加えることで、工夫によって縫い上がりの違いがわかるような演出になっています。彩りの豊かさは他の事例に勝りますが、やや立体感に欠けるので大きめのボタンをアクセントに縫い留めました。

STEAMの「A」

「A」は、現場に導入された大型の木工用CNCルーター「ShopBot製 PRS Alpha 96-48」と、小型のCNCルーター「Roland DG製 SRM-20」それぞれの事例を合わせた構成をイメージしました。手作業では難しい切削加工や、地形データを生かしたCNCルーターならではの形状や、楔を用いた「継手」のアイデアを交えつつ、小型CNCルーターによる電子基板の加工を加えました。

STEAMの「M」

最後の「M」は、ペーパーカッターを用いた作例でまとめました。広島工業大学高等学校の近隣地図の形を切り抜いたり、カットした展開図から紙製の立体物にしたり、ペンプロッターとして様々な記号を書かせたりと、紙素材でできる様々な加工事例を盛り込んでいます。学生にとって最も身近な素材であろう紙も、工夫次第で様々な料理ができることが伝わればと思います。


全国の教育現場や学習塾で少しずつ浸透している「STEAM」。このほど広島工業大学高等学校は、STEAMの理念を全面に取り入れた新しいコースを、国内随一ともいえる設備とともに創設しました。言葉としては浸透しつつあるものの、実践はまだまだこれからの新領域において、「プログラミング教育」や「ICT」といった分科的な捉え方ではなく、それらを正しく「横断する」実践が期待されます。

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