イベントレポート | ものづくりのアイデア&Fusion360講座

2023年5月16〜18日にかけて、神奈川大学みなとみらいキャンパス ラボ(ファブラボみなとみらい)にて、神奈川大学の学生向けに3日間連続ワークショップを開催しました。

神奈川大学では3Dプリンターを用いた授業があり、現在ラボを活用している学生の多くは、授業を通じて3Dモデリングや3Dプリンターを使うスキルを身につけています。しかし、学生全員がそういった類の授業を履修しているわけではなく、興味はあっても使い方がよくわからない学生も多いのでは、と感じていました。
そこで、より多くの学生にラボを活用してもらうきっかけ作りのひとつとして、神奈川大学の学生の多くが使用している3Dモデリングソフト「Fusion360」を学ぶ講座を開催しました。


3Dプリンターはアイデア次第で色々な活用ができる反面、「使ってみたいが、何を作ればいいのかわからない」「作りたいもののアイデアが思い浮かばない」といった声を聞くこともあります。
そこで、今回は3日間のスケジュールの1日目にゲスト講師、むらさきさんにお越しいただき、「ものづくりのアイデア」というテーマでお話をしていただきました。むらさきさんは、ご自宅にデジタル工作機器を備えた工房を構えており、新しい生活を実験するコミュニティ「farmtory-lab」の主催として、テクノロジーを使った食べ物の栽培や、身のまわりの道具作りなどに挑戦されています。
そんなむらさきさんに、今までの作品や、活動の経緯、アイデアを出す思考方法などをご紹介いただきました。アイデアを出すために日頃取り組んでいることや、制作を決めてからの考え方などを具体的にご説明いただいたので、より実践的な内容を学ぶ事ができました。

むらさきさんの最新作「手回し式靴下編み機」をお持ちいただき、靴下を編む様子を実演していただきました。ハンドルを回すとセットされた編み針が上下しながら毛糸をうまく編んでいき、筒状の編み物が出来上がる機器です。むらさきさん自作の3Dプリンター製のボディや、専用の編み針がなめらかに動く様子に学生も興味津々でした。
参考:手回し式靴下編み機を作って靴下を編んでみた|fabcross


スケジュール2日目と3日目は、Fusion360を用いた3Dモデリングの方法を学びました。基本的な操作方法や、簡単な形状の作り方、考え方をソフトを操作しながら学びました。

参加された学生の皆さんは自ら志願して集まっていたので、とても熱心に取り組んでいました。講座の翌日には、受講した学生のひとりが自身で3Dモデリングしたものを早速3Dプリントしており、その成長にこちらもとても嬉しくなる出来事でした。


神奈川大学の学生はファブラボみなとみらいを誰でも無料で使うことができます。3Dモデリングはきっかけが無いとなかなか挑戦することのないスキルだとは思いますが、講座の受講などをきっかけに一歩踏み出して、気軽に楽しく機器を使ってもらえたらと思います。

ファブラボみなとみらいは、学生だけでなく地域にもひらかれている、デジタルファブリケーションスタジオです。
小学生から会員になることができます。利用方法やオープンカレンダーは、オフィシャルサイトをご確認ください。
2021年度より、当社が運営をお手伝いしています。
https://www.kanagawa-u.ac.jp/cooperation/project/fablab/