【Studies】ネガのネガはポジになるのか?

【Studies】ネガのネガはポジになるのか?

こんにちは、デジタルファブリケーション協会の井上です。

久しぶりのStudies、第13弾をお送りします。今回はUVプリンターを使った特色印刷の実験です。UVプリンターは、プリントしたインクをUV=紫外線で硬化・定着させるプリンターです。紙のプリンターど同じくCMYKの基本色のほか、ホワイト、クリア、プライマーを特色として扱うことができます。プライマーは、プラスチックや金属、ガラスや陶器などに対し、塗膜の接着力を上げるための下地材です。Studies第4弾では、ホワイトインクを使ってアクリルの透明度を調整する実験を紹介しました。

ホワイトやクリア、プライマーといった特殊なインクは、プリンターに付随するドライバーソフトで版データをつくる必要があります。ミマキ製のUVプリンターの場合は、「Raster Link」というソフトで特色の設定を行います。一般的には、Raster Linkのメニューにある「版作成」というコマンドから特色用の版をつくります。下の画像は、版作成時の画面です。

この場合の版作成の原理は、印刷データの「画面全体」もしくは「有効画素」に、指定したインクを指定した濃度で印刷する、というものです。有効画素とは、印刷データをビットマップ画像として見たときに、各ドットにCMYKいずれかの値がある状態を指します。言い換えれば白(CMYK全ての値が0)もしくは透明以外のところには特色インクが乗る、ということになります。

カラー印刷の発色を上げるための下地として白を使う場合には便利な機能ですが、1つ弱点があります。このやり方では、各ドットに対して指定した濃度のインクを「乗せるか/乗せないか」になるので、「グラデーションができない」ということになります。そんな場合は別の方法で版をつくります。

印刷したいデータを選択した状態で「プロパティ」を開き、「ジョブ属性」という項目を「単色印刷」に変更します。

隣の「設定」ボタンをクリックすると上のようなウィンドウが出てきます。ここで特定の色を別の色に置き換えます。上の画像の場合、ブラックをホワイトに置換しています。この方法だと、データ上のブラックの濃度でホワイトを印刷することができるので、グラデーション表現が可能になります。

さてここで表題の、「ネガのネガはポジになるのか?」を実験してみます。まずはPhotoshopなどの画像編集ソフトで、「グレースケールのネガ画像」を準備します。

この画像をRaster Linkに読み込ませ、先ほどの手順で「ブラックをホワイトに置換」し、黒い紙に印刷すると…


この通り、ちゃんとポジになってくれました。

素材の質感も相まって、独特のテイストになりました。紙に限らず、黒い素材なら実現できますが、素材によってテイストも変わってくると思います。

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