【Studies】豆鉋をハックする(後編)

【Studies】豆鉋をハックする(後編)

こんにちは、デジタルファブリケーション協会の井上です。
デジタルファブリケーションStudiesの第3弾をお送りします。
少し間が空きましたが、「豆鉋をハックする」の後半、加工編です。

前回の投稿で作成したCAMデータを元に、材料を切り出します。
下の写真は切り出し直後のものです。
Fusion360 CAMのシミュレーション通りの形です。

CNCで加工したのはカンナの刃を入れるポケット部分のみなので、ここからはアナログ加工になります。CNC切削の基本ですが、切削に使用した刃の半径より小さな内角を削ることはできません。今回仕上げ切削に使用したボールエンドミルの直径は3mmなので、ポケットの内角は1.5mmのRがついた状態になっています。このままでは刃が綺麗に収まってくれないので、ノミに似た形のマイクロカッターなどを使って角を仕上げました。

次は反対側の面(下端)に90°のV溝を彫ります。今回のハックの肝になる加工です。

V溝はCNCではなく、ハンドルーターで彫りました。普段はデジタルファブリケーションに注力していますが、加工内容によってはハンドツールの方が効率が良い場合もあります。この辺りの使い分けはケースバイケースですが、経験的に以下のような条件ではハンドツールを使うことが多いです。

  • 1個しかつくらない(=データを残す必要がない)
  • 加工内容(形状)がシンプル

切削には写真のようなV溝ビットを使用します。

以前ルータースタンドを簡易的に自作していたこともあり、まっすぐ削るためのガイドを合わせて削ります。ルータースタンドは小さな部材を加工するのに便利ですが、刃が上を向いているので扱いを誤ると怪我をしやすい使い方です。自作を考えている方も、スタンドを使った加工は十分注意して行いましょう。

90°のV溝が綺麗に彫れました。
既製品と比べても角に残る幅が小さくなりました。

次に横面(木端)に、押さえ棒を入れるための穴をボール盤であけ、
金ノコでカットしたステンレスの丸棒(φ3mm)を差し込みます。

あとは組み立てるのみです。
一回り大きく作ったことで、自分の手にも収まりがよくなりました。

最後に試し削りの様子です。
実際に使ってみると、もう少しカンナ台を長めに作ってもよかったかなと思いましたが、体の方を慣らしていく方向でよしとします。

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